車内広告に6歳までの育て方が子の人生を左右すると書いた塾かなんかのポスターがあった。
え〜4月から企業の人材育成の担当となった私は新人の書くレポートに、周囲に感謝するとか、困難に前向きに対処するとか、いいことが書かれているのを見るにつけ、初心まぶしスと思うと同時に、本当に分かって書いてるのかなどんな経験からそう思ったんだろうと斜めに読んでしまう。
しかし、若いうちからある程度の心持ちがないと人生が蛇行して四十にして迷いまくりになっちゃう。歳浅いうちに教訓を持って人生で実践しながらその教訓を試行錯誤し成長していく、その順番が正解なら高い志は若さの特権かもしれない。
でも実際は、蛇行どころか脱線して、本流なんてものはなくて。
自分の生きる道を見定めてそれを演じるように生きて行く、そんな風に昔は考えていたけど、そんな風に人生を規定してしまうと窮屈だし、うまく行かない自分が嫌になるし、この先どうなるか分からないし。
振り返って自分を責めることは出来てもその渦中において正しい選択が出来ることは少ない。そして、時々こういうことを考えて毎日毎日生活していく、これが自分、なんだなあ。
たしかに、結婚出産となると生物的に厳しさが増してくるけど、四十にして迷いまくりでまったく人生が縦に積上っていないと感じられても、もうすぐ両親の介護で自分の人生がなくなっちゃうと嘆いたとしても、まずまず上等という心持ち。