I me Mine

根暗なマイハートのネジを巻け!

参政権


選挙以外で、国民が民意を示す機会って何だろうと思った。


憲法表現の自由は政治的な発言をする自由だと習ったが、市民にできることは、インターネット上で発言するくらい。
マスコミの世論調査に答えたり、街頭でテレビ局のインタビューを受けたりとかする機会は稀だし受け身だ。


デモを企画したり、参加する人はそれほど多くない。週刊誌やジャーナリストに直接働きかけることでニュースとなり、政治を動かすなんて誰にでも出来る事ではない。


お役所に苦情の電話を入れる方法もあるだろうが、役所は予算や法律など既存の枠組みのなかでしか仕事ができないため、枠組みのある場合は対応してくれるだろうが、新たな枠組みの話となると難しいかもしれない。


地元選出の議員事務所を訪問する手はある。秘書が話を聞いてくれるかもしれないし、議論好きの議員もいるかもしれないが、民意のひとつのサンプルとしか受止めないだろうし、議員が動いてくれたとして一人の議員に出来ることには限度がある。


個人の利益(部分益)と地域全体の利益(全体益)の利害調整という問題があるため、一個人としてどれだけ要望をしても通らないものは通らないのは、役所も議員も同じだと思う。


「個」としての市民に出来る事は小さい。市民が個である限り「政治」にとっては存在しないに等しい。




だとすると、国民の意見を政治に反映させるのはどんな場合か。


地方公共団体に対しては、長の解職や議会の解散を署名により直接請求する権利があるが、国政に対して直接請求はない。


自分が議員になるという選択肢もあるが、やはり一議院としての限界を思う。


結局は、町会や商店会の長になるなど「票」を持つか、合法的な範囲での政治献金など「金」を持つことが近道という気がする。


議員は、誰か個人の意見や利益のために仕事をするわけではないから、一定程度の集団の総意として要望というバトンを議員に渡す方が議員も受取りやすいしだろう。


おそらく議員が日々受止めている民意とは、業界団体や住民団体などの集団が持ち込んでくる要望なんだろう。
地元議員のホームページをみたら盆踊りなど地域のイベント参加の記事と、議会で質問しました、駅前演説をしましたの類の報告ばかり。

ただし、「声が大きい」団体の声ばかりが通る世の中では困る。困っている人が声を上げることは少ない。本当は議員が地域を歩き、現場からニーズを吸い上げるというくらいのことをして欲しい。


我々市民も、何か困っていることがあるなら、一定程度の人数を集めて客観的なデータと共にどんどん議員にアプローチしていく、それが議会制民主主義の方法だと思う。