I me Mine

根暗なマイハートのネジを巻け!

見方が変われば



私の経験でも一度だけ行動を共にした五体に不自由がある学生が、ボランティアに世話をさせてあげていると語っていた。


偽善者の気持ちを満足させてあげているという意味だと思っていた。心のどこかで。


しかし、本書をチラ読みしたところ、本書に登場する体の不自由な方も、ボランティアに介護をさせることで、介護のスキルを高めさせ、ひいては介護士として社会に巣立ち、他の障害者のためになるという話が載っていた。


つまり、介護を受けることは、介護士のインキュベート(孵化器)、育成という社会的役割があるのだと。





才能のある人はいつもおびえているんだ。江川投手との会話で語られていた。


私は一流でも二流でも三流でもないが、かつては職場にいるだけで、周囲にクラクションを鳴らされているようにおびえていたものだった。


私の場合は、変に力が入っていたというか、周囲の人間の感情を感受しすぎというか、江川投手とは比較できる水準にないけど、少しだけあの頃の自分も捨てたものじゃなかったと思えた。


また、江川投手が欽ちゃんに「芸能界は引退がなくてうらやましい、野球選手には選手寿命があり、好きな野球を続けられない」と語った。


欽ちゃんはそれに「芸能界は引退すると、才能の限界とかアイデアの枯渇とか言われる。それが怖くて引退できないが、野球選手は人生に区切りを付けられるのがうらやましい」と返した。


江川投手は欽ちゃんの答えに納得して、「次の人生を生きられると考えればいいんですね」と笑顔になったという。