- 作者: フリードリヒニーチェ,Friedrich Nietzsche,丘沢静也
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2011/01/12
- メディア: 文庫
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その1 善
「何がよくて、何が悪いのか、それは、まだ誰も知らない」「知っているのは創造する者だけ。それは、人間の目標をつくりだし、この地上にその意味とその未来をあたえる者のことだ。」
「創造する者がいてはじめて、何がよくて、何が悪いのかが、定められる。
その2 結婚
「君たちの結婚が、まずい契約にならないよう、気をつけろ!契約を急ぎすぎた結果は、結婚の破綻だ」
「だから誠実なペアに俺は求めるのは、お互いにこう言うことだ」「お互いに愛し合ってます。どうか見守らせてください!お互いに愛し続けられるかどうか、それともこの契約が間違いなのか?」
「いつもふた試しに、ちょっとの間、ささやかな結婚をさせてください。ひたりでいることは大事業なのだから」
その3 贈る
「ちゃんと受け取るより、ちゃんと与えるほうが難しいのだ。うまくプレゼントするのには技術が必要なのだ。善意の持っている、きわめて狡猾な究極の名人現が必要なんだよ」
「いまでは慈善や、ちょっとした施しなどでは、かえって低級な者を怒らせてします。大金持ちには用心してもらいたいものです。」
「みだらな欲望、不機嫌な嫉妬、悲しみに沈んだ復讐心、賤民のプライド、そういうものが私の顔に飛び散ってきたのです。貧しい者は幸いであるなんで、もう嘘なんです。」
その4 不信
「ついに連中は、自分に対してもごまかすようになる。やぶにらみで、虫食いの穴に塗ったくる。強い言葉や、掲示板に書かれる美徳や、ピカピカの偽善にくるまっている」
「高級な人間である君たちは、大胆だ。素直だ。こんにち、不信感を忘れるな!理由は秘密にしておけ!なにしろ今日は、賤民のものなのだから」
「以前、理由無しに賤民が信じるようになった事柄がある。誰がその事柄を、理由をあげて、ひっくり返すことができるだろうか?」
「市場では身振りによって説得する。理由をあげれば、賤民は不信感を持つ。これまでに市場で真理が勝つことがあったとしても、『どういう強力な間違いが、真理のために戦ったのか?』しっかり、不信感を持って考えることだ。
その5 自力本願の否定
「自分の力以上の徳を持とうとするな!可能性のないことを自分に求めるな!」「君たちの先祖が残した足跡をたどることだ!先祖の意志がいっしょに登ってくれないときに、どうやって君たちは高く登る気になれるのかね?」
「君たちの先祖が悪徳をつくした場所で、聖人になろうなんて思うな!」
「孤独のなかでは、孤独のなかにもちこまれたものも、つまり、内なる獣も、成長する。そういうわけだから多くの人間には孤独をすすめることができない」
「荒野の聖人ほど汚れたものが、これまで地上にあっただろうか?荒野の成人のまわりには、悪魔だけでなく、豚もいた」