I me Mine

根暗なマイハートのネジを巻け!

譜読のススメ


楽譜を読みながら音楽を聴きたいと思って、ドヴォルザークのチェロ協奏曲のスコアを買ってみた。*1


楽譜は意外と薄い。
まず、チェロの独奏パートに蛍光ペンで印をつける。


まず、黙読してみる。
出だし、第1主題がクラリネットから始まる。
そしてファゴットが追随する。
弦楽器も、鳴っている。


ホルンが気勢をあげ、
Grandiosoと書いてあるところでオーケストラが全開になる。


その後、ホルン、クラリネットオーボエ、フルートが、かわるがわる第2主題を務め、独奏チェロの登場。


チェロの独奏は、一度に3音鳴らすような楽譜になっている。
だから、ああいうゴシゴシした音になっていたのだと分かる。


それと、チェロ独奏による第2主題の展開部で、チャかチャかチャかチャか鳴らしていたのも、適当にやっていたのではなくて、楽譜のとおりに弾いていたんだということも分かる。




こういう風に書くと、頭の中で音楽が鳴っているみたいだが、実は楽譜を見ながら何度もCDをリピートして聴き直して、やっと分かったような気分になったのだ。


それにしても、ドヴォルザークの協奏曲を選んだのは正解だった。


楽譜についていくのが難しくなっても、独奏を頼りに見ていけば、だいたい分かる。
それに、ドヴォルザークならではのフルートやオーボエの掛け合い、それも目印になった。


楽譜に付いていた簡単な解説をみながら、第1主題・・・第2主題と構成にも注意して聴いてみる。
そうすると第1主題をオーケストラで演奏し、独奏チェロで演奏し、というような流れを掴むことができた。


第2楽章などは、副楽節が、①チェロ、②フルート、オーボエ、③クラリネットファゴット、④オーボエ、という順で繰り返し出てくる面白ろさも、スコアをみて気がついたことである。


第3楽章は、出だしのダンダンダンダンというのが、チェロとコントラバスだというのが分かったし、トライアングルの楽譜がどう書かれるものかも分かった。


第3楽章で一番知りたかったのは、347小節からのヴァイオリンのソロから盛り上がっていく部分。
CDを聞き比べると、指揮者によってソロで通す長さが違うように聴こえた。
しかし、楽譜をみてもどこまでソロで通すのが正しいのか、分からなかった。
363小節にStringと書いてあるから、ここまでが譜面どおりということだろうか。


あと、最後のコーダで、第1楽章と第2楽章の旋律が再現されていることが解説に書いてあったのだが、実は第2楽章の旋律がどこに出てくるのか、探すのに非常に時間がかかった。
468小節からヴァイオリンがソロで鳴らす部分がそうかな、と思っているけれど、合っているだろうか。


結局、
楽譜を読むと何が面白いのかまとめると、
ただ聴いているよりも、楽譜を読みながら聴いた方が、何の楽器が鳴っているのか分かるし、楽譜にメモしておけば、全体の構成を確認しながら聴ける。
そして、慣れると次に来る音を先読みしながら聴ける。


最後に、
スコアリーディングについて特段の知識がなく、♪の上下とト音記号ヘ音記号の違いくらいしかわからない自分でも結構楽しめたのだから、スコアリーディングの本を読んでみれば、また面白さが深まるかもしれない。


ということで、次は
モーツアルトの『ジュピター』を読んでみようと考えている。
交響曲なので、ちょっと難しいかもしれない。

*1:私が購入したのは、上記リンクではなく、日本楽譜出版社発行のもの