I me Mine

根暗なマイハートのネジを巻け!

そろそろ王子の話をしよう

東京都北区

それは私にとって特に関心のない地域だった。


王子駅って山手線だっけ?ていう(違うから)

JR京浜東北線東京メトロ南北線都電荒川線

アクセスがいいのは知っていてもなかなか行く機会がなかった。


で、今年の3月にとりあえず自転車で行ってみた。

面白そうだったので4月に桜を見に再訪した。


そろそろ王子の話をしよう。


テーマ

1王子北とぴあ展望ロビー id:horikita800:20110523

武蔵野台地のキワ id:horikita800:20110523

都電荒川線 id:horikita800:20110605

4三つの博物館 id:horikita800:20110618

5王子の神社 ★

6王子は伸びる子 ★

(★は、本日の記事)




テーマ5 王子の神社


改めて「王子」の地名の由来を調べた。
なんでも、古来日本には、本宮と呼ばれる神社の主神からその子供の神として分かれた神格を祀る信仰があった。
「童子」⇒「王子」となり全国的に王子信仰が、特に世界遺産に登録された熊野古道すなわち熊野信仰に顕著であった。
東京都北区の王子もそのひとつで、若王子権現の社(現王子神社)があったことからついた地名である(諸説あり)。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1216774107




王子神社
http://ojijinja.jp/




王子駅を降りると、とにかく周囲の起伏が大きい。
地図上で隣接している場所でも、高低差のため、すぐにはたどり着けない場合もあるため、訪問の際には時間と気持ちの余裕が必要だ。


王子神社は、丘の上の、緑深い境内に巨樹が何本も立って、なかなかの雰囲気。
紀伊熊野から若王子権現をお招きした神社であり、徳川吉宗が、紀州徳川家の出自で、この地に紀州ゆかりの当社があることを大いに喜び、元文2年(1737年)に飛鳥山を寄進、桜を多く植えて江戸庶民遊楽の地とした。


また、東京を災いから護る「東京十社」の一つ
http://jinja.goods2008.info/


さらに、境内社の関神社は、「髪の祖神」として祀られている。




■王子稲荷神社
http://www.city.kita.tokyo.jp/misc/kanko/data/a/4.html


大晦日、稲荷の使いである狐が、近くの榎の下で身なりを整え、この神社に初詣をするという言い伝えがある。
本宮の奥には狐が住んでいたという穴がある。


落語「王子の狐」
http://kkubota.cool.ne.jp/oujinokitune.htm


また、願掛け石が祀られていて、持ったときに軽いと思うか、重いと感じるかで占う。


北区ガイドツアーのご一行が偶然通りかかった



本宮




■音無川の遊歩道
音無川(石神井川)を西は滝野川に向かい進むのも面白い。
王子の神社を離れ、あと2箇所巡っていく。





金剛寺
http://www.city.kita.tokyo.jp/misc/kanko/data/b/4.html

金剛寺は、紅葉寺とも呼ばれ、紅葉がきれいなことで知られる。


また、源頼朝が伊豆で挙兵した後、隅田川を渡って武蔵国へ攻め入るときに、 金剛寺あたりに陣を張ったといわれ、頼朝が信仰し、江戸時代も広く信仰の対象となった松橋弁天が安置されている。


願掛けなんかで、訪れたい場所だなあと感じる。






近藤勇新選組隊士の墓
http://www.city.kita.tokyo.jp/misc/kanko/data/b/7.html


近藤勇には、この他に少なくとも3ヶ所(福島県会津若松市の天寧寺、愛知県岡崎市法蔵寺、東京三鷹の竜源寺)の墓所があるとされる。
東京の板橋刑場で斬首され、首は京都の三条河原で梟首されたこと、近藤勇を慕う者がいたことから、諸説を総合的に判断すると、それぞれ胴体、首、髪の毛が別々に納められた可能性がある。






(以上)


6 王子は伸びる子(成長プラン)


王子は面白い。


北区ホームページをみると、こう書いてある。

JRの駅の数は都内最多の11駅! 都心へのアクセスも、こんなに近い!
JR山手線、JR京浜東北線、JR埼京線東京メトロ南北線都営三田線都電荒川線と、多くの交通がいきかう便利なロケーション。


しかし、何人の都民がそれを実感しているか。
なんとなく王子の存在感が薄いと感じてきたのは私だけだろうか。


江戸時代には、上野(台東区)、芝(港区)と肩をならぶ行楽地とされていた王子・飛鳥山
今でいえば、六本木ヒルズ級の人気スポットだったと思われる。


しかし、今はどうか、新宿、六本木、銀座などの商業地とは少し違うし、浅草寺柴又帝釈天のような参道の賑わいのあるタイプの観光地でもない。


公示地価をみると、浜松町や練馬と同じくらいで、八王子、立川、吉祥寺に地点によっては負けるという実力。
もう少しできる可能性があるのになあと残念なだけ。
交通網はあるし、寺社や音無川親水公園、飛鳥山の桜や博物館など魅力的な素材がある。
北とぴあの眺望は絶品だし、コンサートホールやイベント会場として使える。
また、王子にはライブハウスや小劇場が多い。
http://diamond.jp/articles/-/8862


二十三区をみると、概ね臨海に向けた開発が進められた結果、内陸方面の開発が行われなかったことも影響されているか、よく言えば下町の風情が残されている山手線より北側のエリア。




これまでテーマ1から5として4日にかけて王子について書いてきた。
最後に、大きなお世話だとは思うが、王子をもっと盛り上げ人々の関心が高まるためのアイデアを書いてみる。


まず、現時点ではお金を使う場所が少ない。
私は、昼飯を駅前の食堂で食べたのと、博物館の入館料で合計2千円くらい。
名物、特産を知っていればもっと使ったと思う。


食に関する情報発信がもっとあると、飲み会など交流の場に王子を選ぶ動機付けが高まり、王子で何かしようという気持ちになるかも。
「扇屋」は落語”王子の狐”にも出てきた歴史ある料亭で、今は玉子焼きを売っているらしい。王子で玉子焼きというセンスを私は買う。笑
きつねそばも納得だ。歴史の裏打ちのあるものがよい。


次にレンタサイクル。
私は自転車で王子を周ったが、自転車だと楽しい。
コミュニティバスもあるので、それを利用するのもよい。
北区ホームページに散策ルートマップが載っている。
来訪者にたくさんの場所に行動してもらい、たくさんの場所でお金を使ってもらうためにレンタサイクルは重要だ。
自分もそうだが、地方出身者にとっては、都内を自転車で走るのは得がたい経験でもある。


夜と朝の活用。
北とぴあからの夜景PR、寺社をちょっとだけライトアップによって、夜に王子に来てディナーを王子で食べる、宿泊するなどのニーズを受け止めることも考えられる。
寺社の早朝講座・体験、博物館の早朝解説会などで「朝活」需要を受け止め、王子を知ってもらい、その後も王子のリピーターになってもらうなど、交通の要所として途中下車したくなるような取り組みもよいと思う。


修学旅行が有力なターゲット。
寺社、博物館、北区防災センター(地震の科学館)などの教育的資源を持ち交通の便がよい点を生かして、修学旅行の宿泊を増やすべく、修学旅行誘致パンフレットを作成して、地方に営業をかける。
福島の原発トラブルで、東京の修学旅行予定も減少の恐れがある。
こんな時期だからこそ、各地方の学校と信頼関係を構築できる。
被災地からの修学旅行を受け入れ、相互交流を図るのもイイネ!


隅田川に近い。
都電荒川線荒川遊園駅、南北線王子神谷駅近くから水上バスが出ていて(本数は少ないが)浅草や両国、お台場まで結ばれている。
隅田川クルーズとセットで王子の観光を組み立てる。


西が丘サッカー場に近い。
国際試合、天皇杯予選、全日本大学選手権、関東大学リーグ、全日本女子選手権、全国高校選手権などで使われている。
サッカー場から王子までバスが出ている。
サッカー場に王子の食やエンターテイメントを紹介するチラシを置いてもらって、アフターサッカー観戦ニーズを受け止める。


観光「基地」をつくる。
荒川の土手の運動場やサイクリングなどスポーツ環境が整っている。
アフタースポーツを王子で過ごしてもらう。
王子の商店街に、もし空き店舗があるのならば、そこを「基地」にしてスポーツ後の着替えや荷物の預けをして、王子の街に出る、王子で食事や交流をしてもらう。
そのために必要な設備は、シャワー、更衣室、コインロッカー、自転車置場・整備具など。
設備が整えば自然とジョギング客なども集まってくるかもしれない。


ミスコンならぬ「王子コンテスト」など、失笑を買うかもしれないが、子どもをターゲットにしたイベントをやる。
子どもイベントは、両親がもれなく付いてくるし、子どものためにお金は惜しまないだろうし、とにかく一度王子に来てもらうことが肝心で、”お手伝い王子”、”節電王子”、”玉子王子”など子ども向けコンテストを実施して、被災地の農産品等の販売や、ボランティアの案内を兼ねるとかして、一石二鳥の振興策など、なんでオレ、こんなに王子のこと考えているんだろう。


さらには、路面電車都電荒川線)の沿線観光には今後の可能性大きい。
早稲田、池袋、巣鴨、飛鳥山、王子を結び、下町の風情あるルートを通り、町屋や三ノ輪橋はバラの花がきれい。
今年100周年だ。
沿線の荒川区、北区、豊島区、新宿区で沿線まるごとテーマパーク的に情報発信すれば、東京まち歩き観光の新たなフィールドが、そこに見えてくる。


(そろそろ王子の話をしよう 終わり)




■散策マップ
北区観光ホームページ

王子・十条エリア
http://www.city.kita.tokyo.jp/misc/kanko/data/a/index.html


王子・滝野川エリア
http://www.city.kita.tokyo.jp/misc/kanko/data/b/index.html