主君への忠誠を説く「葉隠」の一節「人間の一生なんてみじかいものだ。とにかく、好いた事をして暮らすべきである。ただしそれを若い人がわるく解釈すると害になることなので、けっきょく話す事ができなかった秘伝である」
この意味がしばらくよく分からなかったのだが、どういうことか。
今朝、永六輔ラジオで、大橋巨泉氏が「安倍総理の改憲案で『国民は公共のために』というが、自分を捨てて国のために生きろというのが一番こわい」をチクリと刺した。
これを聞いて、なるほど公共と個人の権利バランスを、江戸中期にすでに「葉隠」が指摘していた。大義や忠義を持ち出して人々を支配しようとする権力者にマインドコントロールされないための奥義だったかと、ひとり得心した。