I me Mine

根暗なマイハートのネジを巻け!

日本語力


1.聞いた話では、小学生の答案を採点すると文章の省略が多く日本語になってない。テストの答案は、正解を知ってる相手(先生)に読ませる文章だからだ。文章が情報の羅列でもいけない。大人になって書く文章は、自分の意思、理由、論点などを相手が100%知らない可能性のある点が学校とは異なる。


2.国語テストで「主人公の気持ちを述べよ」と問われて、感想は自由だ〜と思ってる人がいるけど、どうやら社会に出て必要となるコミュニケーション力には、相手の立場や状況を想像する力が含まれているらしい。多少の人生経験が必要だが、要するにシミュレーションして、説得的に書ければいいらしい。


3.文章の説得力を増すためには、焦点をしっかり書く(共通認識や前提を落す=第三者に伝わらない=小学生の答案)。
例えば

  • 「友達付合いが大事だけどLINEが面倒だ」友達付合いが大事なの何故?なぜ面倒?
  • 「旦那が定年したら離婚する」定年待つの何で?離婚するの何で?
  • 「子どもが欲しいので婚活する」子ども何で?婚活である理由は?
  • 「景気浮揚のため物価を上げます」景気浮揚するの何のため?物価上げる以外ではダメ?
  • 「心身を鍛えるため部活動が大切です」心身を鍛えるの何のため?部活動である理由は何?

それを熟慮する。理由、価値、意見で行間を埋めて書く。
→文章が単なる情報の羅列を超え、論文になり説得力が増し、意思が伝わり易くなり、コミュニケーションが良好になり…仕事や友人関係が円滑になり…自分の任務や夢が叶い…自分も周囲もWinWinになり…喜びや幸せが得られ…(理由、価値、意見を突き詰めて行くと文章が終わらないのも確かでス(^♢^;))


4.話し言葉をそのまま文字起こしすると、意味が通じないバカっぽい文章になるもんだと社会学の講義で習ったことがある。それは、おそらく上記で述べた「焦点」、つまり共通認識や前提事項を省略して話を進めるテンポが大事だから。LINEがメールより便利な点も、会話の流れを一つの画面で追えるので、会話のように少ない言葉の応答で成立する点だと思う。しかし、同時性が強いので自分の都合のよい時間にだけ応答ができるメールと違って、早く返事しないとという強迫観念を強く感じる人もいるかもしれない。


5.相手に伝えるべき情報や、自分が必要とする情報量のさじ加減を考えた時、ブログやツイッターなどインターネット住民の文章に必要なのは、情報の羅列かも。誰だか知らない人の理屈・価値観・意見・理由・論点を読まされても有り難くもなんともない。企業や行政の発する文章も、社長の価値観、意見は知る必要がない。
企業人等の書く文章は、情報と普遍的必然性のある理由があればいい。


6.大学入試で論文を必須とする意味は何だ。論文なんか社会に出てから書かない。論文は学者が書いてろ。論理的思考のためかなあ。だとしたら、旧帝大の法学部が数学の筆記試験を受験科目にしていたのも説得的。数学のように公式や図示で論理展開するテストの方が論文より採点者の裁量の余地が少ない。


7.入試で論文書かせるのは、思想信条で選別するためだという論陣を張ってる人達がいるけど、案外そうかもね。産業界に有用な人材を発掘するためというなら、論文よりテクニカルライティングの方が実用的。資料を元に企画書を作ったり、映像を見てニュース原稿を書きおこすなど取り入れたらどうか。終