国語の入試問題は、難解な文章を「根気よく」「情報を的確に取捨選択」「論理的に」「抽象概念を操り」などの能力を試したいのだろう。記述では、論点、理由、価値判断、主張など、バラバラの情報を自分軸によって集約してリリースできるかが問われているのだと思う。
ベネディクト『菊と刀』によると、異国の文化を研究するときに、その国の人の書いた書物を読むだけでは大事なものを見落とすのだという。理由は、その国にとって当たり前のことは、わざわざ書かれないため。
社会的な常識だと思って省略されている事も多い「海の水は飲めません」なぜか?海の水は「塩分を含むため」飲めませんくらいは第一に思いつくだろう。駐車場に「前向きに」と書いてある看板。前向きに「駐車してください」とまで書かないと分からない人もいるかも。
よく理解もしていないのに、「常識」という包み紙で説明を逃げようとする人は残念だ。
グローバル社会には、語学力もそうだけど、当たり前と思うことを面倒がらずに説明に加えるクセを付けることが、一層の相互理解や円滑な関係構築に重要かもしれない。
日本人にとって当たり前のこととは?
『菊と刀』の考察より
体育と鍛錬
http://d.hatena.ne.jp/horikita800/20131127
応分の場と義理
http://d.hatena.ne.jp/horikita800/20131018
菊と刀の日本
http://d.hatena.ne.jp/horikita800/20140105
日本人の恥、米国人の罪
http://d.hatena.ne.jp/horikita800/20140106