最近では、私のような者でも外国の人とお話する機会がある。日本のアニメや映画などのコンテンツに関心が集まっているので、日本の音楽についても、もっと知ってもらいたいと勝手に考えている。
渋谷で映画祭をやっているなら、こっちはひとりで音楽祭である。
好きなアルバムを5枚、優秀作品として書いておく。
優秀作品(順不同)
アルバム | アーティスト | |
---|---|---|
スターダスト・ランデヴー井上陽水・安全地帯LIVE AT 神宮 | 井上陽水・安全地帯 | |
Planet Shining | m-flo | |
1/2&1/2 | 杏里 | |
KEISUKE KUWATA | 桑田佳祐 | |
SMILE | スガシカオ |
スターダスト・ランデヴー井上陽水・安全地帯LIVE AT 神宮
- アーティスト: 井上陽水・安全地帯,井上陽水,安全地帯,松井五郎,忌野清志郎
- 出版社/メーカー: ユニバーサル インターナショナル
- 発売日: 2004/01/28
- メディア: CD
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コラボレーションによる記念的名作だと思う。
1曲目。安全地帯の”青空”から静かに始まる。これがとても聴かせる曲。前半は安全地帯によるドラマチックな展開で、後半は井上陽水のベスト的な選曲が続き”飾りじゃないのよ涙は”で最高潮に達し、フィナーレへ。
このコンサートは、1986年8月に神宮球場における初の音楽イベントとして実現した。2日間の観客動員数6万人。270日間の準備期間と800人のスタッフ、1200人の警備員という規模。
過去に安全地帯が井上陽水のバックバンドを務めていただけあって、上手く融合し、大きなエネルギーが放出されているアルバムだと思う。
20年前のライブ、生で見られた人がうらやましい。
♪私の1曲 ”夏の終わりのハーモニー” 天国的に美しいバラードだもン。
- アーティスト: m-flo,Verbal,Lisa,H.U.B.,Taku
- 出版社/メーカー: エイベックス・トラックス
- 発売日: 2000/02/23
- メディア: CD
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EXPO EXPOとどちらを選ぶか非常に悩んだが、悩んでも社会の役に立たないので、原石的な魅力をとって1stアルバムを選んだ。
当時は最先端という印象が強かっただけに、今聴くと少し懐かしい感じがする。しかし、それは豊かな才能による個性と創造性の諸刃の剣ようなもので、邦楽史に価値のある1ページを刻んだ証拠だと考えている。
アルバム中9曲目に”Radio Show”というラジオDJ風のインタールードがある。1曲分くらいある長さだが、なぜか何回聴いても初めて聴くような気がするので飛ばしたことがない。必聴だ。
♪私の1曲 ”Quantum Leap” 初めは嫌いだったもン。
- アーティスト: 杏里,ANRI,吉元由美,MAXAYNE LEWIS
- 出版社/メーカー: フォーライフ ミュージックエンタテイメント
- 発売日: 1993/08/25
- メディア: CD
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デビュー当時の才気が伝わる名盤と書こうと思って再度調べたら、1stアルバムを1984年に発売した彼女が、約10年後の1993年に発表したアルバムたっだ。名曲”ドルフィン・リング”が収録されている。
もっと昔のアルバムという印象だった。勘違い。
ミスターチルドレンの有名な"ATOMIC HEART"と同時期だが、横に並べてみると杏里のアルバムの方がノスタルジーを感じてしまう。って全然アルバムを褒めてないみたい。
日本の女性アーティストの大御所クラスといえば、松任谷由実と中島みゆきと竹内まりやと杏里だと私は思う。
特に杏里は爽快で、聴いているとなぜか贅沢な気分になれるのがお奨めの理由。
♪私の1曲 ”ONE−愛はふたりの言葉だから” アルバムの中心的な1曲だもン。
- アーティスト: 桑田佳祐
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 2001/06/25
- メディア: CD
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1曲目”哀しみのプリズナー”で秒殺されるで。
これほどクールでカッコイイアルバムを他に知らない。
Webで調べたところ1988年発表(時代は光GENJIやWINK、工藤静香などアイドル全盛)。
日本レコード大賞の優秀アルバム賞を受賞している(アルバム大賞は氷室京介)。
オリコンで1位にもなっている。
当時無名だった小林武史が参加(彼は当時から結果を出していたのだ)。
冒頭の”哀しみのプリズナー”もファンの間で人気の1曲らしい。
掘り出し物を見つけたと思っていたが、あぁ自分って本当にフツウの人だ。
♪私の1曲 ”いつか何処かで(I feel the echo) ” せつないもン。
- アーティスト: スガシカオ
- 出版社/メーカー: BMG JAPAN
- 発売日: 2003/05/07
- メディア: CD
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最後はスガシカオ。
たしか山篭りして作ったアルバム。
硬軟のメリハリよく、まじめに作りこんでいるところが好きなのかもしれない。
特に”優等生”から”桜並木”につづくあたりがよい。
♪私の1曲 ”サヨナラ ” これほどクールでカッコイイ曲を他に知らないもン。
おまけ
今の中高生にとって、「人生応援歌」というとオレンジレンジだろうか。
昔はハウンドドッグだったのではないだろうか。
このアルバムには”フォルテッシモ”は入っていないが”15の好奇心”や”Ambitious”などハウンドドッグ黄金期の名作が詰まっている。オリコン1位を獲得し、まさに金メダルを獲ったのである。
アルバムが発売された1989年といえば、
〔主な出来事〕
●平成元年
●中国天安門事件
●ベルリンの壁崩壊
●米ソ首脳会談で東西冷戦終結
〔流行語〕
●ペレストロイカ
●フリーター
●オタク
出来事を見ると随分昔のように感じるが、流行語を見ると一見、今と対して世相は変わっていないように見える。バブルの真っ最中にフリーターが問題になっていたとは不思議だが、景気がよくて就職先はあったのに就職しない若者が多かったからニュースになったということか?今思えは贅沢な話だ。
そう思えばキーワードは一緒でも当時と現在では質が異なる。フリーター問題は当時、若者の就業意識の欠如が課題であったが、現在は雇用環境の構造的転換としてフリーター・パートなど多様な雇用関係を認め、むしろ正社員との均衡処遇の方に課題はシフトしている。
オタクも当時は影の存在だったが、今はサブカルチャーの担い手として文化的にも産業的にも日向の存在となっているように思う。当時のオタクは今のニートに近いかもしれない。
ちなみに、日本レコード大賞はWINKの”淋しい熱帯魚”
新人賞を香田晋が受賞している(最優秀新人賞はマルシア)。
優秀アルバム賞(*大賞)には、BAKUFU-SLUMP/男闘呼組/TM NETWORK/*杏里/長渕剛/チェッカーズ/松任谷由実/米米クラブ/浜田麻里/プリンセス・プリンセスが選ばれた。
なんか、片付け物をしていたら出てきた本を読みふけってしまったかのように話が脱線してしまった。
現在、ハウンドドッグは解散をめぐる騒動の渦中であるようだが、メンバーのひとり1人には次の曲を聴き直してもらいたい。
♪私の1曲 ”NO NAME HEROES ”
やりたいこともわからずに さまよえば 追われてゆく
抱きしめてくれる腕を きりがなく うたがってた
見上げた空 悲しすぎて笑った
今なら 何かを愛しかけたとき 強い力を信じきれるのか