I me Mine

根暗なマイハートのネジを巻け!

秩父 御岳山(おんたけさん)

東京から日帰りできる山、今日は秩父 御岳山。

⇒青梅梅御嶽山、高尾山、秩父御岳山の比較表



今日は体育の日。
今日は何もしなかったけど、今年8月末に秩父の御岳山に登ってきた。
秋ですが夏山の報告。


御岳山は、以下の点ですばらしい!

  • レッドアロー号、池袋から非日常です〜
  • 結構ハード、鎖やロープを持っての尾根渡りなど冒険気分!〜
  • 野生の鹿に遭遇!リアルな自然がそこにあります〜
  • 1,000m台の低山なれど、頂上からは秩父山系が見渡せます〜
  • 下山後、温泉が待ってます〜


以下は、今回の御岳山の旅の記録である。
山歩き+日帰り温泉の遊湯コースhttp://navi.city.chichibu.lg.jp/walk/images/walk_map.pdf


早朝、池袋からレッドアロー号に乗って早くも遠足気分。
旅の列車は通勤電車と違って席が進行方向を向いていて、お茶、おやつを置くトレイが付いていたりして、その雰囲気に気分はワイワイする。
だたし、通勤風のスーツ姿もちらほら見られ、ワイワイ騒いでいる客はいない。


西武秩父駅に着くと、駅は複数組のハイカーで一時混雑したが、すぐに閑散としてしまった。平日はこんなものなのだろうか。
私は、秩父鉄道のお花畑駅に乗り換えて三峰口を目指すが、同様に乗り換える客は少なかった。バスを使うのだろうか。
実は、そのお花畑駅に場違いにミニスカートな女子が2人いてビックリした。一人はエナメルっぽい黒で、もうひとりは白で盛っていた。
駅員と「どこまで行った」「仮免です」という会話をしており、2つの推理がひらめいた。ひとつは、駅員と顔見知りの地元の子。もうひとつは、この近くに合宿免許教習所があると仮定し、駅員が知らない若い子を教習に来た子と決め付けて「どこまで行った」と声を掛けたという推理。


それはさておき、お花畑駅から電車に乗って三峰口に向かう。
三峰口に着くと、客は数人だった。
駅前の茶屋のおばちゃんに聞くと、紅葉などの行楽シーズン以外は全然客がいないということだ。
バスも全然乗る客がいないし、ケーブルカーも廃止になったと嘆いていた。
そんななか、衆議院選挙の候補者が駅前で演説を行っていた。
今だから分かるが、その候補者は落選する。


バスが来た。
バスに乗ったのは私一人だった。


強石(こわいし)停留所で降りて、後は自分の足だけが頼りだ。(9:30)
民家の脇を抜ける感じで急坂を登っていく。
ときどき、民家の敷地に迷い込んだのではないかと不安になりながら歩いていくと、分岐があって完全な山道になる。


で、ここからの坂が急。いや倍超急。
しばらく歩いたところで心臓がドキドキして、貧血気味になってもうムリかもと思って時計をみたら10分も歩いていない。
この先、超不安になるが、成せばなるもので、その先は平たんな道になったり急な道になったりでなんとか進む事ができた。


山の麓からは選挙の宣伝カーから拡声器で「○○候補をよろしく!」の声が山の上まで響いていた。どこの党の候補者なのかまでは聞こえなかったが、山びこみたいに響いていた。
こんな山奥まで来て、世俗にまみれた人工音を聞かされるとは思わなかった。
その後、世俗にまみれた人工の英知、ダム、そして林道をみることになるのだが。。。


1時間ほど歩くと、杉の峠という見晴らしのいい場所に着いた。

三峰口駅、あの橋あたりから来た。



滝沢ダムが見える。


そろそろ御岳山が見えてもいいのに見えない。
何を隠そう四角い何かがあって見えそうでみえないのだ。



これは何だ?この四角い何かは!



このような尾根道を歩き頂上を目指す。
ようやく心臓も落ち着いてきて、カメラを手に取る余裕ができた。
これまでも気づいていたのだが、登山道が少しウンチくさい。
これはやはり、タヌキや鹿など野生の植物がリアルに登山道付近に生息しているという事だと思われ、いいことだ。

●MEMO● ちょっと、林道問題


途中で大きな林道を横切る。そこには、林道の必要性を説明する看板もあった。
ここまで車で来れるのか〜という気持ちと、必要性を説明する看板・・・あやしい!という思いが浮かんできた。
この林道は御岳山を遠くから見たときにも見えるらしく、あたかも御岳山が切腹しているように中腹を横切っていると評したブログもあった。
私は、実際にその姿を見たことは無いのでなんともいえないが、自然の利用と保護とは難しいもんだなと思った。
なお、この林道を写真左手(道の駅「遊湯館」方面)から登ってきて、写真右の登山道から山頂を目指すというルートもある。


頂上も近くなり、クサリ場を登ることになる。
ちょっとしたチャレンジ。
軍手を持ってきてよかった。
足元付近に這っている鎖はなんのため?落ちたときにつかまるのか?コワーイ!


そして、ようやくたどり着いた山頂。(11:30)

普寛神社奥宮の祠があり、鐘をコーンと突ける。



三角点。山頂は狭く5〜6人の足の踏み場しかない。



方向を示す案内盤がある。四方八方の秩父山系が見渡せるのだ。
よくみるとトンボがとまっている。



南、西、北の順で四方を見渡しました〜。


お昼を山頂で食べた、自分以外には登山客はいない。
お昼を食べ終わる頃に一人登ってきた。
私「けっこう疲れますよね」
登「秩父の山はけっこうキツイですね」
私「どこから登ってきましたか」
登「三峰口から猪狩山経由です」
登「どのルートで降りますか」
私「温泉に向かいます」
登「それはいい(笑)楽しんでください」


たいしたこと話していないのに、幸せな気分になる。
山っていいな、やっほー!


ここで、御岳山の登り方を整理すると3つ。

  1. 「三峰口から猪狩山経由」。三峰口を降りて歩いて橋を渡って右に折れてから登ってくるルート。
  2. 私の登った、三峰口からバス強石停留所から歩く(バス約5分)ルート。
  3. 三峰口駅からバス道の駅「遊湯館」停留所から歩く(バス約20分)ルート。これは2つに分岐し、ひとつは、今から私が降りる逆の上り方、普寛神社から登山道を歩くルート。もうひとつは、上記の大きな林道を経由し、途中から2番目のルートに合流して登るルート。


山を降りる時が来た。(12:00)


しばらく歩くと、「ガサ」っという音が、目をやると鹿が一匹走って逃げた。
野生の鹿に遭遇。
自然が与えてくれる驚きは一瞬にすぎない。写真をとる暇もなかったが、その経験は一生もの。


そして下るのだが、その下り傾斜が半端なく急。
道が砂利なので、なんども滑って転びそうになった。
ヘビのようにくねくね曲がった道を降りていく。見事な景観だが、油断ならない。
見上げる


さらに、降りると沢の脇を登山道が併走する。
補助ロープを使って降りるほどの斜面などがあり、大変だ。
しかし、清水の放つマイナスイオンは自然の恵み。
見上げる


気分が良くなったので、「ヤッホー」と叫んだ。
少し歩いたら民家があって恥ずかしくなった。
結構降りてきていたのだ。


アスファルトが見えてきて、下山も終わったなと感じた。
普寛神社を経て、待望の温泉に向かう。
休みだったらどうしようという不安がよぎったが、夏休み期間は無休だった。道の駅「遊湯館」着。(13:30)


あとは、風呂に入って、ビールをジョッキ大で飲んで、グダグダ〜。
あらかじめ見ておいたバスの時間までのんびり過ごす。



帰りのバスは本数が少なく、こんな感じ。


バス停に着くと、頂上で挨拶した方に再会。会釈。言葉はいらないのだ。




と、言う訳で御岳山のハイキングは正味5時間。
ハイキングコースと思って油断してはいけないレベル。頂上の展望はすばらしくチャレンジする価値は大きい。だだし、登山道の整備はそれなりで、少し道標が足りないような気もし、登山の経験が少ないと道に迷う可能性もあるので登山に慣れた人と一緒に行くのが良いと思う。


野生の鹿と遭遇や、補助ロープを使っての登山、沢と併走する登山道、山頂が狭い、トンボ、杉の峠で受けた風、これらは地元の人や登山になれた人にとっては当たり前でも、私のようなハイキングに毛が生えたことしたしたことのない一般観光客にとっては、得難い経験である。
「俺、山にいる」みたいな非日常感が味わえる。
しかも、都心から2時間程度で登山口に立てるアクセスにある。


これから秋の紅葉シーズンを迎える。御岳山は5時間では足りない。
また、足を運ぶことになりそうだ。

さらに、聞くところでは、雲取山登山前の練習として御岳山に登るシニアも多いようだ。
御岳山の先に雲取山が見えてきた!

付近から山頂までのアクセス
西武線 西武秩父駅下車〜秩父鉄道「三峰口」駅下車〜バス「強石」(5分)〜徒歩(180分)
バス時刻表
http://navi.city.chichibu.lg.jp/access/bus/otaki.html