I me Mine

根暗なマイハートのネジを巻け!

平成21年6月28日


円覚寺山門を真下から見上げた。
夏目漱石『門』を今、読んでいる。

今日の日曜も、暢びりしたお天気も、もう既に御仕舞だと思うと、少しはかない様な一種の気分が起こってきた。そうして明日から又例によって例の如く、せっせと働かなくてはならない身体だと考えると、今日半日の生活が急に惜しくなって、残る六日半の非精神的な行動が、如何にもつまらなく感ぜられた。歩いているうちにも、日当たりの悪い、窓の乏しい、大きな部屋の模様や、周りに坐っている同僚の顔や、野中さん一寸と云う上官の様子ばかりが眼に浮かんだ。
夏目漱石『門』