I me Mine

根暗なマイハートのネジを巻け!

ドーナツの輪の中にある商機


DAC(ダック)に焦点を当てた人はすごいと思う。
DACとは、Digital to Analog Converterの略称でデジタル信号をアナログに変換。


つまり、CDやパソコンにダウンロードしたデジタル音源を、人間の耳に聞こえるアナログ音に変換するコンバータの存在感がますます大きくなっている。


そもそもCDやMDの時代から原理的にDACは存在していたはずであるが、あまり意識されることがなかったように思う。音質はCDデッキやアンプに依存するものと思われてきた。


もしかすると高価なオーディオ製品には古くから存在していたのかもしれない。近年、DAC単独で販売されるようになってきた。そして、既存のCD→アンプの構成を、CD→DAC→アンプとすることで、得られる音のバリエーションが大きく広がったと私は考える。


DACの商売的な意義は2つ有ると思う。

  1. これまで意識されなかったものに焦点を当て、商売にする。
  2. モノとモノとの間に居場所を見い出し、全体の付加価値を高める。


同種の需要喚起例として、AKB48のセンターがある。歌唱グループは昔からあったが、センターを殊更に焦点を当てることで、次のセンターは誰かでファンが一喜一憂する。センターを特別視する売り方は発明とすら思える。


その他、節電需要を吸収するスマートメーター。すなわち一家の各電気製品を結び、電力の総合調整や使用量の記録により節電に貢献する装置。


市場が成熟して、消費者もこれ以上新しい何かを欲しない社会において、新たな需要を喚起するカギは「意識付け」「人やモノの狭間」だと思う。ドーナツの輪の中に商機を見いだすような独創性が欲しい。