I me Mine

根暗なマイハートのネジを巻け!

関税と消費税と空洞化


【問題提起】
所得補償は欧米でも主流の農家支援策です。これまで高い関税をかけることで消費者は高い農産物を買っていました。関税をなくして安くする一方で、税金で中核農家を支援することは国民の理解も得られるという考え方です。(日経4946メルマガより)



一.輸入品は税関で消費税額が徴収される。で、輸入額は2002年42兆円→2012年71兆円=差引増加額31兆円×0.05=1.5兆円消費税収に寄与している。
参考:税関収納額の状況
http://t.co/n01RQZDCU3


二.平成22年度の関税収入は、約8000億円で、税関で収納された消費税額は、約3兆円となっている。国内の消費税収が約10兆円なので、消費税収の約3割を税関で収入している。


三.関税が価格に転嫁されて日本人が買うということは、関税を払っているのは日本人ということだ。例えば、牛肉の関税は価格の4割となっている。
参考:我が国の農林水産物の関税制度について
http://t.co/IKaTqPeGQH


四.輸入が増えているということは、産業の空洞化が進んでいるということ、この10年で輸入額が1.7倍、31兆円増えたということは、31兆円の国内産業が空洞化したとも言えそう。「聖域」となりそうな農業33品目の生産額は、日経メルマガによると約7兆円とされている。政府はTPPにより農業分野で3兆円失われるとの試算を出している。



【まとめ】
この十年間の輸入増により、税関で徴収する消費税が国内消費税収の3割に達する。関税収入は約8000億円で牛肉の関税は価格の4割これを負担しているのは国民。
一方、現行関税下でも輸入額は十年間で31兆円増加し国内産業の空洞化に拍車がかかっている。TPP加盟により更に農業分野で3兆円が失われる政府試算もある。