I me Mine

根暗なマイハートのネジを巻け!

入れて出すだけ


人は、噛むのは自分の意思で行う。


心臓の鼓動や、胃の消化活動などは体が自然に反応する。いわば全自動だ。


なぜ、進化の過程で、噛む行為も全自動にならかなったのだろうか。


それを真剣に考えながら昼ご飯を食べた。


まず、食べ物を口の中に入れる段階は、人が意識的に物を口を運び、口の中に入る大きさに噛み切る必要があるから、意識的に動かせる歯が必要だ。


噛み切る行為は、手でやる選択肢もあるけど、汁が垂れたりして栄養価をロスする。


だから、噛み切る為に意識的に動かせる歯は必要だ。


上記で、私が考えているのは、咀嚼する行為の全自動化。


胃に通じる管に食物を流し込むため、より小さく咀嚼する歯が必要だ。
咀嚼する行為が、心臓の鼓動のように全自動だったらどうなるか。


咀嚼が全自動だと、口に入れたものに異物が混入していたとき、丁寧に出すことが出来ないし、固い部分と柔らかい部分を上手く選り分けて噛むことができず、歯が損傷するかもしれない。
虫歯があるとき、痛くて噛めないときがあるが、咀嚼が全自動だと、痛くても噛み続けるその辛さに耐えられそうにないし、痛い部分を庇いながら噛むこともできず非効率だ。


また、噛み切る歯とと、咀嚼する歯を別々の場所に作るのは、非効率だ。


だから、噛む行為は意識的に行うことになった。
神様はそれだけでは人間がきちんと噛まないと思ったのか、味覚を与え、よく噛んで食べる行為に快楽の要素を与えた。


と、ここまで考えて思ったのは、逆に、人間が意識的に出来ることって、噛むこと、そして排泄することの2つではないか。


動物に目を転じても、犬猫はしつければトイレの時と場所を選ぶことができるし、植物も胞子や種を飛ばす時を、ある程度選んでいるように見える。


要するに、生命活動に関しては、人間は、入れるときと、出すときの2つしか自由に行えない。


そして、噛む行為ですら、舌が無意識に左右に複雑に動いて、口のなかで食べ物をぐるぐる回しているし、無意識に唾液の分泌もある。食べる行為すら、無意識の全自動の部分が多い。


生命活動における血の巡りや消化吸収、まばたき、発汗、その他臓器の活動や、皮膚の新陳代謝などあらゆることは無意識のうちに行われている。


そのほかは、手足を動かしたり、考えたり。
単純な機能を備えているだけなのに、霊長類とは思い上がりか。


でも、多様な文化や文明をつくった。
今度、IPS細胞から脳細胞の一部をつくったという。
すごい。


それが、人だ。