I me Mine

根暗なマイハートのネジを巻け!

明日への補助線2012


【to Me】昔いじめを受けたけど今は元気だよね。結局いじめのこと親に言い出せなかったよね。誰も頼れない、何処に行っても同じ、そんな風に世界を決めつけ、自分像を演じたり他人に優しく一人で頑張っていた。でも、少しは弱みを見せ、人に頼る練習をした今の世界も悪くない。


なぜか「いじめること」よりも「いじめを受けていることを両親や先生に話すこと」の方が、子どもの世界では罪が重かったように記憶している。
それはいじめが加害と被害の個々の関係を超えて、傍観者も含めた全体の問題であり、それを教師に告げることは全体の秩序を壊すとみなすからであろう。


私には、いじめる側・傍観者の経験もある。いじめる側の気持ちは残酷だ。誤解を恐れずに言えば、汚れたぬいぐるみやタオルを祖末に扱うのと同じ。大人の世界でもパワハラ過労死がある。いじめる奴が別の誰かにいじめられている場合もある。集団は残酷。一対一での解決は簡単じゃない。


でも、いじめは暴力であり、恐喝であり、名誉毀損であり、窃盗であり、脅迫であり、殺人にもなる。
ましてや、個々の問題ではなくクラス全体、学校全体の問題であると感づいているのなら、迷わず教師に、教育委員会に、警察に被害届を出すべきである。


それでダメなら今の居場所など自分から捨ててしまうこともアリ。それが難しいことが分かっているだけに、書いていて空しい気持ちもあるが、聞くところによると、現在は比較的簡単に転校できるようだ。


ところで、ソフトバンク孫正義氏は1974年に久留米大学附設高校を中退し、16歳で単身アメリカに渡ったそうである。


東京都知事石原慎太郎氏も学生時代に一年くらい不登校を経験しているらしい。


人は文化というアプリが内蔵されているんだそうだ。つまり日本人は日本人的な発想をするくせが付いている。


自分の発想で行き詰まったときは、そのアプリを取り替えてしまえと言いたい。
海外では飛び級制度なんかもあって、同じメンツで3年間過ごすような密度の濃い集団生活ばかりではないようだ。


社会に出た後も日本は特殊だ。仕事を転々と変える人は信用されない。終身雇用制度の正社員制度が前提とされてきたからだ。
欧米ではむしろ仕事を変えてステップアップするキャリア設計も多いらしい。


なんでも、国の関係する報告書が40歳定年制度を提言したとニュースでみた。言うまでもなく今や3人に一人が非正規雇用だ。
つまり、日本でも職業を変えて行く人生設計がこれからの一つの柱になっていくだろう。
大人の側がまず、職を転々とする、学校を転々とする生き方を是とするように意識を変えなければ、子どもだって転校の抵抗感を解消できないだろう。


そのうえで、日本でも学校の飛び級制度や単位制度などにより、進級や学校の選択が流動的になれば、いじめを生む閉塞感が少しは解消されるだろう。


一番必要なのは、誰しもがいじめる側に成りうる、迷惑をかける可能性がある、ことを自覚することである。


とある心理学の実験。みんなが人形を蹴ったり投げたり乱暴に扱う様子を撮った映像と、人形を大事に扱う様子を撮った映像を、別々の子供達に見せ、その後その人形を実際に手渡したところ、乱暴に扱う映像を見た子供は人形を乱暴に扱い、大事に扱う映像を見た子供は大事に扱ったという


芸能人のマネをして、軽い気持ちでクラスメイトをいじる、いじられた方も美味しいなんて発想はそれがお金を生む芸人の話であって、いじりが名誉を毀損するいじめであり、小さないじりが大きないじめにエスカレートする恐れが有る事に自覚的である必要がある。


また、いじめる側は、いじめられる側に非があると勝手に理由を作り上げるが、人が人を裁いたり、罰を与えることなんてできない。
相手を非難したいときは、相手の気持ちに立ってみて、相手の考え方の前提、つまりアプリがどのように動作しているのか想像してみるしかない。
要するに対話や問いかけをする。
そしてお互い様の精神を覚える、自分はいいけど相手はダメ、なんてことは普通ない。
相手はいいけど、自分はダメ、これもない。

基本的「アサーション権」について

  • 1 誰でも一人になりたい時、一人で過ごしてよい。
  • 2 誰でも、独立し、自分の人生を送ってよい。
  • 3 誰でも、人より優れていたり、物事をなす上で成功してよい。
  • 4 誰でも、罪悪感や利己的な感じを持たずに、依頼を断ってよい。
  • 5 誰でも、欲しい物を要求してよい。
  • 6 誰でも、過ちをし、そのことに責任を持ってよい。
  • 7 誰でも、自己主張しない権利もある。
  • 8 誰でも、まじめに聴き、受けとめて欲しいことを要求してよい。
  • 9 誰でも、支払った分に見合うものを得てよい。


アサーション・コミュニケーション
http://e-doc.xii.jp/archives/493
http://www8.plala.or.jp/psychology/topic/assertion1.htm
http://ja.wikipedia.org/wiki/アサーティブネス


(参考)明日への補助線2006
http://t.co/1ywYguqR