I me Mine

根暗なマイハートのネジを巻け!

選挙とわたし


日本の権力構造を俯瞰すると、第一に、首都に米軍が居る。財務省が国の財布を握っている。高齢者と、医療、農業従事者が組織票を持っている。あと旧財閥系企業や一族がどの程度力を持つのか?
そして、菅元総理みたいな叩き上げの人より、二世政治家のような家柄を心の根では重んじている大衆心理。


民主党は公約にない消費増税をした。背後に財務省や、国債保有リスクを恐れる銀行団=旧財閥系の力学と思ったり。
自民党もTPPに関して政権をとってから積極攻勢。これは米国の力学と思ったり。
これら⑴影の実力者説、それとも⑵政党は政権を取ったら国民に厳しくあたる、どちらが真に近いか。


長者番付」という落語を聞いた。小三治版はオチが「貧乏性か〜」だった。
さて、落語でも現代の漫画でも、お金持ちキャラが出てきて、彼らは別世界でサクセスし、庶民は地べた這って楽しく生きているという感じの設定、違和感なく読んでたのは私だけだろうか。この区別と受け入れは、皆もそう?


たぶん、生活レベルを上流、中流、貧困と分けて受け入れているのは、将来自分が上流になりたいとか、子を上流に入れたいとか漠然と期待しているから、上流階級が無くなると困るのは庶民。だから、上流階級の財産が略奪されたりすることが決して起きない日本人の行儀良さと、抜け目無さがあるんだろう。


私の妹も、自分の旦那が平均より高い年収を得ているのは、頑張ったから当然なんだと、子どもの前でも言い張る。
たしかに、十代のうちから自分の将来を考えて、勉強や職業訓練など自己投資をしないと夢の職業や目標とする年収が得られないことくらい知っててもらわないと困る。挫折や不運もあるけど。


お金持ちは別世界、そしてホームレスや受刑者も別世界として区別し、我関せずの立場を取るのが一般庶民の心理ではないだろうか。議員も別世界と思っていないか。住民の代表なのに。実際、立候補者の肩書きをみると議員秘書、政党役員などが目立ち、実業に就いている人が少ない。餅は餅屋だからかなあ。


日本文化には、異形の人という区別があった。相撲取りや歌舞伎役者など一般庶民とは違う生活様式の人々をはじめ、士農工商とは違う人々を同じ人間ながら別物扱いをする文化だ。
政治家は、現代の異形の人なのかもしれない。どこか別の世界の人でどうなっても知らないと心の中で壁を作っているのかもしれないが、同じ世界に地続きで生きている生身の人間だ。無関心ではいけない。議員を仲間はずれにしてもいけない。
むしろ、大衆の中から、すなわち実業に就いている人々の中から候補者を送り出すのが本当の政治との関わり方だ。
今は、異形の人が行う、虚業のように思われている、政治が。


魔法少女まどかマギカを見たら、一つ願いを叶えられるというけど、叶えたい願いが無いんだと、登場人物が悩んでいた。
ところで選挙のこと。「願いを託す一票」とするか「これまでの実績に評価を下す一票」とするか、日頃から視野を広くしていないと、一票を投じる判断材料を見出せず悩む。


東京の地方紙って東京新聞かね。都民の多くは全国紙を読んでいて、都内のニュース欄は見開きの半分しか載ってない。ずっと前から少ないなあと思ってます。一票の格差と言う前に、都市住民は地域の情報過疎状態でわないかと。
過去の投票率をみても、衆院63%、都議55%と8ポイント違う。


行政の役割は環境や都市計画など「ルールづくり」、上下水道や保育・教育・警察など「サービス提供」、福祉・病院・失業対策など「セーフティネット」、五輪や産業振興など「地域活力の増進」、港湾・道路・市場など「インフラ整備」等。

費用は住民や企業が支払う税金でまかなわれている。株主的な立ち位置から、自分なりに行政を手元に引き寄せて考えたい。


経済のグローバル化、国際的な緊張関係により、不確実性が高まっている。すべてを議員の責めに帰すのも厳しい。政治のダイナミズムに影の支配者がいようと、政権が手のひらを返そうと、議会制民主主義の日本だ。
議員を選ぶのが住民の権利というよりは責任だと思う。


今回の都議選は10党が届出。中選挙区複数人当選する選挙区)があるから死に票が少なく、有権者の意思が当選結果として反映、するのかなと思ったら、結果は手堅いものだった。


それにしても、投票率、低かった。都民の責任放棄か、現状追認か、なんだろうな。
いずれにせよ、投票で終わりではなく、今日からの4年間しっかり都政に関心を持って行く、それが次の投票率に繋がるのが本当の選挙との関わり方だと思ってます。



東京都議会議員選挙 中間投票状況】
19時30分現在の投票率32%(前回43%)


《前回》年齢別(最終投票状況)
20歳    37%
21〜29歳 31%
30〜39歳 43%
40〜49歳 54%
50〜59歳 64%
60〜69歳 73%
70〜  歳 67%