I me Mine

根暗なマイハートのネジを巻け!

感想

3 解説『ニーチェとの対話 ツァラトゥストラ』

ドイツ文学者 西尾幹二氏による解説『ニーチェとの対話 ツァラトゥストラ』 (1) 歴史とは結局のところ現時点で再構築されたもの、ありのままではない。 (2) 言葉で全てを表すことはできない。 以上より歴史から真理には迫れず、将来に伝える術もない。 真理…

2 主著書『ツァラトゥストラはかく語りき』

ニーチェ主著書『ツァラトゥストラはかく語りき』 当時、学会ではまったく理解されなかった。 第4部は、自費出版で40部だった。 難解な部分があり、岩波文庫の注釈にも「この部分の意味は不明」などと正直に書いてすらある。 主要思想「永遠回帰」ですら…

1 自伝『この人を見よ』

ニーチェ自伝『この人を見よ』 ニーチェは、自分を現代文明に捧げられた犠牲として考えた。 時代のために誰かが犠牲として選ばれなければならない。 そしてそれは自分なのである。 本書の題名の Ecce homo これはヨハネによる福音書十九の五にあって、 受難…

道徳形而上学原論

芥川龍之介は「僕の将来に対する唯ぼんやりした不安」という言葉を残し、自死した。 ドイツの哲学者カント(1724年 - 1804年)は、認知症になって死んだ。最後の言葉は、「これでよい」(Es ist gut.) 親鸞は、「善悪の二つ惣じて存知せぬ」とする。その時代…

ふつうの人

『半沢直樹』を俺は観なかった。 でも、今日の日経MJを読んだら、9月のドラマ視聴率上位5位のうち 『あまちゃん』 『WOMAN』 『八重の桜』 3つを観ていた。

ツァラトゥストラ

ツァラトゥストラ〈下〉 (光文社古典新訳文庫)作者: フリードリヒニーチェ,Friedrich Nietzsche,丘沢静也出版社/メーカー: 光文社発売日: 2011/01/12メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 3回この商品を含むブログ (12件) を見る 『ツァラトゥストラ』(ニーチ…

WOMAN

日テレ『WOMAN』(第10話)神回だった。 病気の事実をなぜ家族に明かさなかったのか? 病気とどう戦って行くのか? 心配かけたくない。患者の小春さんはいいけど、「病気のお母さん」にはなりたくなかった。 お母さんは変わらない。 自分の役割を果たそう…

五輪招致 応援映像

1.東京2020オリンピック・パラリンピック招致応援映像が、秋元康氏の発案らしく「恋する〜」のPVに似てます。しかし、「上を向いて歩こう」の曲を使いながらも、歌詞がなく、歌詞の切実さを知らない人には、日本復興を願う気持ちを重ねることができず、奥…

セックスレスそのとき女は

セックスレス そのとき女は……作者: 亀山早苗出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2012/11/22メディア: 単行本 クリック: 11回この商品を含むブログ (1件) を見る 1.結婚が男を育てるロジック撤回っ夫婦が子育ての忙しさを境にセックスレスになり、性欲の…

永遠の旅行者

永遠の旅行者〈上〉 (幻冬舎文庫)作者: 橘玲出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2008/08/10メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 13回この商品を含むブログ (23件) を見る 永遠の旅行者の感想文。 非常に示唆に富んだ物語。 実際、頭のいい奴らが表舞台で裏をかい…

甲陽軍鑑

甲陽軍鑑 (ちくま学芸文庫)作者: 佐藤正英出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2006/12メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 20回この商品を含むブログ (9件) を見る 江戸初期の軍学書。二〇巻。武田信玄・勝頼二代の事績・軍法・刑法を記したもの。高坂昌信の遺…

見方が変われば2

待合室で週刊朝日(7月13日号)を手にとったら、イスラムの女性差別はむしろ女性にとって心地よく響くというコラムがあった。 イスラムでは特定の宗教施設に女性が入れないそうだが、理由が、女性がいると男達が祈りに集中できないからなんだそうだ。 つ…

見方が変われば

こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち (文春文庫 わ)作者: 渡辺一史出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2013/07/10メディア: 文庫この商品を含むブログ (10件) を見る 私の経験でも一度だけ行動を共にした五体に不自由がある学生が、…

事実は小説よりも

自分より劣る者を下へ下へと探す風潮は、実際、早くも底に至り、自分より下のはずの者に負けたくないとき、殺すのだと悟った。友達を殺し遺棄した事件。 まさに、映画『悪人』を想起させる。 また、若者が将来に希望を持てず、自分より下を探し見下すツール…

神津島出身

スターオリンピア302アーティスト: 石野田奈津代出版社/メーカー: SPACE SHOWER MUSIC発売日: 2013/02/27メディア: CDこの商品を含むブログ (2件) を見る 神津島出身の石野田奈津代さんのアルバムを買ったぞ〜 オリンピックが東京で開催されたなら開会式のパ…

まどか☆マギカ

まどか☆マギカの感想文。 ネタバレから入りますし、見ない人にはまるで意味が分からないことでしょう。 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編] 始まりの物語/[後編] 永遠の物語【完全生産限定版】 [Blu-ray]出版社/メーカー: アニプレックス発売日: 2013/07/2…

福翁自伝

新訂 福翁自伝 (岩波文庫)作者: 福沢諭吉,富田正文出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1978/10メディア: 文庫購入: 8人 クリック: 96回この商品を含むブログ (126件) を見る 福沢諭吉の『福翁自伝』の感想文。 緒方洪庵(1863没)の適塾でオランダ語を学び、…

五輪書

宮本武蔵『五輪書』は人に勝つ方法を説く書物である。 武蔵の時代には、人を斬ることを意味した。 現代においては、ビジネスにおける交渉、それがサラリーマンの生き死にである。 その意味で現代に通ずるものがあると思った。 例えば、戦における矢と鉄砲を…

二宮尊徳

キュウリを植えた畑にはキュウリしか成らない。二宮尊徳はこう言ったそうだ。 地道に努力した分しか結果は来ないという意味だ。 小学校などにある銅像で、薪を背負って本を読みながら歩く人。 二宮尊徳だ。 二宮尊徳は、誰よりも農業に詳しく、農民のウソは…

葉隠その10

意見をしてその人の欠点を直す、ということは大切なことであり、慈悲心とも言い換えられる。それは、ご奉公の第一の要件である。 ただ、意見の仕方に骨を折る必要がある。他人のやっている事に対して善悪を探し出すということはやさしいことで、また、それに…

葉隠その9

1967年「葉隠入門(三島由紀夫)」が認識した若者像。 「青年の瞳から理想のかげは薄れ、現実の瑣末なものにとらわれながら、自己一身の利害しか願わない「スリの目遣い」の目つきをした若者達が多くなってきた」 2012年「何者(朝井リョウ)」の到…

葉隠その7

《葉隠》 意地とは刀の抜き身のようなものだ。外に出して白刃を振り回している者には人は寄らず、内にばかり納めておくとサビが付き刃もダメになって、人が馬鹿にする。 VS. 《今でしょ!の東新ハイスクール講師 林修氏》 大学入試の知識は、その後の人生で…

葉隠その6

「水増せば船高し」ということわざがある。つまり、難事にさいしてその人の能力はきわ立つというものである。才徳のある人や、自分の得意のことは、難しことに出会うほど、いっそう張りきるものである。迷惑がるのとでは、たいへんな違いである。《葉隠》 疾…

葉隠その5

「一度まちがった者は、そのまちがいを後悔するものだから、何かと謹んで案外お役に立つようになるものだ。栄転を仰せ付けられてよい」 これに対しある人のいうには、「あなたが請け合うのか」 「もちろん私が立派に請け合いましょう」 by「葉隠」 日本はト…

葉隠その4

「写し紅粉を懐中したるがよし、自然の時に、酔覚めか寝起きなどは顔の色悪しき事あり、かような時、紅粉を出し、引きたるがよきなり(葉隠)」 (以下、三島由紀夫『葉隠入門』の解説) 一見、女風になって衣装の吟味ばかりしている青年の姿と通ずるかのよ…

葉隠その3

主君への忠誠を説く「葉隠」の一節「人間の一生なんてみじかいものだ。とにかく、好いた事をして暮らすべきである。ただしそれを若い人がわるく解釈すると害になることなので、けっきょく話す事ができなかった秘伝である」 この意味がしばらくよく分からなか…

葉隠その2

「一度まちがった者は、そのまちがいを後悔するものだから、何かと謹んで案外お役に立つようになるものだ。栄転を仰せ付けられてよい」 これに対しある人のいうには、「あなたが請け合うのか」 「もちろん私が立派に請け合いましょう」 「どのような理由をも…

葉隠その1

「人間とは、またなんとよくできた人形ではないか、糸をつけてもいないのに、歩いたり、飛んだり、ものまでいうのはいかにも手のこんだ作り方である。けれど、来年の盆には、死んでお客様にでもなってしまうだろう。さてもむなしい世の中ではないか(葉隠)…

半径5mより外の世界

TBSラジオで聞いた。黒柳徹子さんが訪れた貧困のある国では、出産後に合併症で妊婦が亡くなるケースが1日に16人で、幼児は5歳までに約半数が亡くなるのだそうだ。 毎日新聞を読んだ。日本では、出産後の女性は少なくとも1ヶ月は頭痛、肩こり、睡眠不足…

モロッコでラマダン

一.イスラムでは”イン・シャー・アッラー”未来のことは神様次第。だから過去に束縛されないのだそうだ。じゃあ戦争するなよ聖戦もないだろと思ったが、「人間は弱いもの、変わって行くもの」という考えが根にあるらしい。禁酒も女性のベールも人間を誘惑か…